光の絶えない夜の街。欲望に飢えた人々が蝗害のように動き回る中を縫う赤い影。誰一人ぶつかることなく通り抜ける様は幽鬼のようで、浮世離れした存在感は御伽噺の登場人物のよう。
だが、そいつがそのいずれとも根本的に異なるのは少年の身体としての実体を持っていることと、ボロボロの身体を突き動かすだけの情動と信念が存在すること。
少年は駆ける。何かに追われているかのように。そして、何かを探すように。
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テーブルに置いたスマートフォンを横目に見ながら、学食のラーメンを啜る。味はそこそこ。値段を考えれば上等。それでも後輩に作ってもらった奴には及ばない。
「……意外と美味いな」
そう言いたいところだが、なかなかプロフェッショナルの壁は厚い。これと比べると、後輩の一杯はまだ客に出すには到達していないと言わざるを得ない。修業が必要だろう。具体的には二年くらい。特に根拠も益体もないことを考えながらチャーシューを食む。
「あ~、それ美味しそうだったのに」
「チキンステーキ二つも頼んだ奴に渡してたまるか」
相棒を連れてきたのにたまにはと利用してみたのが運の尽き。ラーメンを注文したタイミングで食品棚に並んだ肉に目を輝かせた相棒と目が合い、後ろに並ぶ飢えた獣達を一瞥し、多少の出費を許容する覚悟を決めた。正確には泣く泣く説得を諦めた。
「よお、豪勢な昼飯だな」
「予定になかったけど、臨時収入があるから……あ、スープの一滴も渡さないからな」
「いらねえよ」
教習所から直行してきた重役出勤の同級生が購買のパンを齧りながら正面の席に座る。小刻みな咀嚼音だけが響く僅かな時間の隙間。気を遣うような相手でもないからこその無言の空間ではあったが、気を遣うような相手でないからこそ、それを終わらせるのはほんの些細な疑問で十分だったりする。
「それ」
「お?」
「昼飯中までニュースか? 合格決まっても浮かれない。良い姿勢だな」
「別にそんなんじゃないよ」
同級生が指差したのは半ば放置していたスマートフォンと、そこで垂れ流しになっているニュース番組。今話題に上がっているのは、とある小国のお偉方が近々日本に来るとかなんとかという話。
カイト・アルベルトというその男は人種は違えど、見た目からして俺より少し年上と言ったところ。政治家としては表に出るどころか国を代表して日本に来るにはあまりに若過ぎる。ともに歩くパートナーらしき甲冑姿の小さなドラゴンのデジモンも相まって、来日した立場なのに若武者という言葉が似合うなと思った。
若き代表という立場も裏を返せばそれだけの理由と実績があるということ。内戦を終結させた立役者という肩書は若さをデバフではなくバフに変えるには十分だったらしい。国に平和と新しい価値観を齎した英雄様という訳だ。
「必要だから見てるんだよ」
「言うねえ。国家公務員様は意識が違う」
「マジな話だからな」
ただそんな英雄様が二本に来るのはまた別の功績があってのもの。それは我が国でもまだ結論が出せていない問題で、俺自身が目指すべき未来にも関わる話。
それはデジモンとの共存。現状の日本においては、人類とパートナー関係を結んだデジモンにはその人間に付随する形で権利が認められている。チキンを食べ終えてもまだチャーシューを物欲しそうに眺めている相棒も然り。
だが彼の国では人間に関係なくデジモンそれぞれに人権に等しい権利が認められている。それも内戦では兵器として存在感を放っていたという遠くない過去を経たうえでだ。
「分かってるよ。――会うんだろ。失礼のないようにしなきゃだな」
国家間を跨るニュースは今後の道を決めた俺が一番アンテナを張らなくてはいけないもの。同級生もそんなことは分かっているから、いつものペースで茶化してきただけ。柄にもない真面目な言動を意識的に抑えて顔に張り付けた半笑いは爆弾発言にも似た真実に吹き飛ばされた。
「ばっ、お前、なんで……」
「あれ、マジ?」
「え?」
「え?」
どうやらカマかけにもなっていない冗談で自爆しただけだったらしい。国のお偉い様も絡んでいる話なので外に漏れるのは非常にまずい気がする。少なくともせっかく勝ち取った進路が消滅しても文句は言えないだろう。最終面接よりも冷や汗をかいている自覚すらある。
「……ッスー……聞かなかったことにするわ」
「助かる。またなんか奢るから」
先ほどとは似て非なる嫌な沈黙。先ほどまで失礼極まりない比較をしていたラーメンももう味がしない。それでもかきこむように胃袋に流し込んでそそくさと立ち去る準備を始める。
「いくぞ」
「うん。分かった~」
相棒が食い終えた皿をトレイに乗せて席を立つ。素直なのは出会った頃から何一つ変わっていない。こう見えて重要な時には頼りになるところも。
「単純に『お前ならあり得そうだな』って思っただけなんだが」
「買い被り過ぎだ」
去り際に掛けられた言葉に反射的に返したのは紛れもない本音。昔に何をしてようと今の俺が目指すところに辿り着くには何もかもが足りていない。それを少しでも埋められる機会があるのなら使わない手はないだけの話だ。
「どうだ、スーツも着慣れてきただろ」
「違和感しかないな」
「言ってろ。……ところでお前はなんでそんなカジュアルなんだ」
「衣装は会場側が用意してくれる手筈だろ」
「マジか」
対談当日。大学前で同席する旧友と待ち合わせていた俺達を待っていたのは、思った以上に力んでしまっている事実とそれを暴かれたことによる気恥ずかしさだった。
「元気してたか」
「毎日元気だよ~」
各々の相棒は逆にゆるすぎるというか平常運転というか。だが、今はそのゆるさこそ俺に一番必要なものだろう。
「いっづ……よし!」
溜息一つ吐いて、引き攣っていた顔ごと頬を叩く。痺れる痛みは目を覚ますには十分。凝り固まった頭も程よく緩んだ気がした。
「変な性癖にでも目覚めたのか?」
「気合を入れたんだよ」
少なくとも旧友の一見冷めたような態度が実際は冗談に等しいポーズでしかないと分かる程度には。後は頬の痛みが腫れという形で表に出ていないことを祈るばかり。
「送迎来たよ~」
「俺達も乗っていいんだよな」
「ああ。理解のある相手に送って貰えないと話が違うからな」
現地集合でなかったのは対談の主催者の面子による計らいだ。少しでもこの国でもデジモンを人間と同じように尊重して扱っているというアピールがしたいのだろう。細かいところだからこそ無意識の綻びは目ざとく見つけられフィルターが掛かるもの。
それはこの国の代表としての側面を持ってしまった今日の俺達だけに及ばない話。その周囲も整えてこそ祭り挙げられる俺達にも箔がつくというもの。
「俺もスーツ着てくるべきだったか?」
「今さらだろ。残念だったな」
衣装の話は元々あちらの指示だというのなら、流石に上手く対応はしてくれるだろう。それを分かったうえで旧友を笑いながら車に乗る。旧友には悪いが非情に気分がいい。今日はいい日になりそうだ。
「……今朝のメッセージ、見たか」
会場へと向かう車中で旧友が口にしたのは付き合いの長い一つ下の後輩がグループに送ってきたもの。
昔からグループの参謀的な立ち位置を務めて、IT方面の知識と技術に優れて頼りになる男だったが、高校生の頃にオフィスを構えて大学生になってからは事業を起こして軌道に乗せているのは流石にたまげたものだ。その一方で納得に足るだけの実績があるのも事実で、子供の頃から組み上げてきた世界を跨ぐコミュニティには何度も助けられている。
「ああ。奇妙な相手だったらしいな」
その後輩から注意喚起として通知されたのはコミュニティの仲間が謎の強敵に襲撃を受けた事件。その力量は完全体相当のデジモンが束になっても一蹴できる程だと聞いている。思い出すのは幼い日の戦いの終盤で相対した四天王。だが、奴らとは決定的に違う事実が犠牲者の報告には遭った。
一つ目はけして止めを刺そうとしなかったこと。圧倒的な力を持って痛めつけはするものの、けして致命傷を与えようとはしない。ただ逃げることだけは許さずいたぶるように追い込んできたという。その対象は人間も含まれ、戦いの中で四肢を欠損した者も居た。
二つ目はその戦いの中で襲われたデジモンが究極体に進化したこと。パートナーを傷つけられた事実やパートナー自身の決断と尽力で、今まで開けられなかった扉が開いたように究極体へと進化し、その力を持って襲撃者へと立ち向かっていった。だが、戦いを終えた今だからこそ、被害者達は口を揃えて言った。――奴らは最初からそれが目的だったのだと。
その証言を裏付けるのは三つ目の事実。本気を出した襲撃者の猛攻で幼年期への退化まで追い込まれた仲間は、それ以降成熟期以降への進化をすることが出来なくなった。究極体への力を得たところで、その力に馴染んでいるのは襲撃者の方で一発逆転などできるほど甘くはなかった。その代償として、被害者達は得たはずのものを含めて進化の力を失うという形で払わされた。
「どう思う?」
「進化の力を奪われたってことだろ」
「そう考えるのが妥当だな。目的を探るなら被害者の情報を洗うのがよさそうだ」
襲撃者が相手が究極体になってから本気を出したというのなら、その究極体の力を奪うのが目的だと考えるのが一番素直だ。襲撃者は何らかの素質があるデジモンをターゲットに襲撃し、そいつが究極体になるまで追い込み力を奪った。ならば、その素質が何なのかが分かれば次に襲撃を受ける可能性がある仲間を絞ることができるはず。
「やりあうことになったら面倒だ。対策を考えないとな」
「でも今日のはすっぽかす訳にはいかないからな」
ただそれは報告してきた後輩含めた頼れる仲間たちに任せるしかない。引き返してみようものなら仲間達全員から怒られることになるだろう。
「分かってるさ。俺達は俺達のやるべきことをやるしかない」
俺達は外国の英雄様に指名された立場だ。逆を言えば英雄様にとって俺達はそれだけの価値があるということ。それが何なのかはまだ分からないが、この出会いに価値があるのは俺達も同じ。デジモンとの権利を認めて共存している国の要人と繋がれるのは個人的な実績にもなる。これからの長い戦いにとっては重要な布石になる筈だ。
決意を新たに程よい緊張感が身を引き締める。変に固くもなっていない今の心持ちならどんな事態も乗り越えられると思えた。
「危ないッ!!」
運転手の悲鳴に似た声とともに身体を襲う衝撃。急ブレーキで身体を前後に揺られたが、安全運転のおかげか幸い身体を強く打ち付けることはなかった。運転手も旧友も無傷と言っていい。自分より頑丈だった相棒は一瞥して問題ないことがすぐに分かった。
「いったい何が……」
揺れる頭を抑えながら運転席から顔を出す。車の前にはぶつかった相手はいない。ただ一人の少年が悠然とこちらを見据えていた。
背丈は小学生程度。赤いぼろ布で全身を覆う姿はホラーゲームの登場人物と化した赤ずきんのよう。ただ少し親近感を覚えたのはかつての自分のように頭にゴーグルを乗せているからだろうか。
「おい、大丈夫か? ……怪我は無さそうだな」
いや、それ以上にフードから覗く目に確固たる意思があるのが分かったからだ。相棒とともに車から出て少年の前に立ったからこそ俺の直感の根拠がそれだと確信した。
「お願いだ。このまま引き返してくれ」
少年が口にした言葉はここに立った段階で予想していたものだった。目を見てわかる。車の前に飛び出したのは不幸な不注意ではなく少年自身の意思。確固たる意思を持ってその身を持ってでも俺達を止めようとしたのだ。
「なぜだ?」
「カイト・アルベルトには会っちゃだめだ」
「その理由を聞きたいんだけど」
「それは……なんでもいいから、会っちゃだめなんだ」
確固たる意思があるのは認める。ただそれを通すだけの道理とそれを納得させる力がなければ、こちらの行動を否定することは認められない。
「その子が原因か」
「ああ。カイトさんに会っちゃ駄目の一点張りで通してくれそうないんだ」
あまり強引な手段は取りたくはない。どうしたものかと思案していると旧友も車から出てきた。助かると言いたいところではあるが意外と旧友が自分より直情的だと知っているため、素直に喜べそうにはなかった。
「無視すればいいだろ」
「分かってる。けど、ここまで必死にされるとな」
ストレートだがごもっともな意見。だが、一度話を聞く体勢を取った以上は少年の強い意思を無視するのは気が引ける。できれば手短に穏便に。少なくとも互いの考えを理解したうえで結論を出したい。
ただ、そう考えている段階で悠長なのだと思い知らされるのに時間は掛からなかった。
「――なんだ。貴様もそこに居たのか。これはまた都合がいい」
その声の主が現れた瞬間を捉えることはできなかった。気が付いた頃には目の前に人ならざる体躯の白銀の身体が存在し、装甲に覆われた足で少年を蹴り飛ばしていた。
「がほッ……」
あまりに無造作な蹴り。だがどのストライカーのシュートよりも鋭い。サッカーボール相手にやれば遠くに飛ぶより先に破裂するイメージの方が先行する。そんなもの、サッカーボールで遊んでいるのが似合う背丈の少年相手にしていい所業では断じてない。
「大丈夫か!」
旧友が蹴り飛ばされた少年の元へと駆けよる。今はあいつに任せるべきか。俺は今動く訳にはいかないのだから。
「おい……何をしてるんだ!」
恐怖や理性より先に怒りが口を突いた。距離からして不用意に動けば蹴り飛ばされる可能性がある。だが、それは何を言わなくても同じ。俺達が邪魔だというのなら相棒とともにもう蹴り飛ばされていた筈だ。
「何をしている、か。物事には優先度があるだろう」
紅の竜の力を得た白騎士。それが目の前に立つ敵に対する率直な印象だった。赤と金の意匠が施された白銀の鎧はある種の尊敬に近い畏怖を抱かせる気品がある。左手に構える円形の盾はあらゆる害意を退け、右手に構える槍はあらゆる障害を貫くだろう。竜を模した飾りのある兜の奥で見据えるその目には少年を蹴り飛ばした残虐さよりも、相対する存在の格と強さを測る冷酷さと認めた相手と踊る戦闘意欲が感じ取れた。
「何の話だ」
「先に用があるのは貴様達の方だということだ」
互いに意識を向け合った以上は不用意に逃げることもできない。ましてや相手の第一の目的が俺達にあるのだとしたら最初から退路はない。
「――ブイモン及び本宮大輔を確保した」
「……は?」
唐突過ぎて言葉の意味が理解できなかった。その名前は完全に予想の外にあって、確保という言葉を使っていいような存在ではなかった。
「貴様達にも同行してもらおうか。――アグモン、八神太一、ガブモン、石田ヤマト」
「何を言って……」
それは俺達も同じ。同行という名の連行或いは確保。戦意を隠しもしようとしない白騎士を前に、車中で漏らした本音がフラグだったのかと思えてきた。
「太一、ボクやれるよ」
「クソ……ヤマト!」
相棒(アグモン)が俺の名前を呼びながら前に出る。スーツからデジヴァイスを取り出すくらいのハンデはくれるらしい。その油断をありがたく使わせてもらえるなら、旧友(ヤマト)達の力も借りさせてもらう。
「……おい、どういうことだ?」
だが、ヤマトの反応は薄い。というより別のことに意識を取られているようだ。
「なんだ。知らなかったのか」
白騎士がそちらに目を向けたところで俺も声の方へと視線を向ける。そこに居るのは動揺を隠せないヤマトとその横で白騎士を睨みつけるガブモン。
――そして、車の近くで意識を失っている白い小さな竜。その背中には少年の体を覆っていた赤布が広がり、頭に乗せていたゴーグルが足元に落ちていた。
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デジモンアドベンチャー ex:tri
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その城は一夜にしてデジタルワールドに現れた。だが、その石造りの城は古城と呼ぶのが適切なほどに年月を感じさせる。近辺に住んでいた者の姿は消えて、まるでこの場に元々あったすべてと座標を置換したかのようだった。
「勝手に飛び出したな、デュークモン。適当に切り上げろ」
城の大広間。燭台のほのかな灯りが照らす円卓を前に黒騎士は呆れたような声を上げる。会話の相手はこの場に居ない。だがどんな表情を浮かべているかは手に取るように分かる。
「文句を言うな。丁重にもてなすのは俺の役目なのだから……頼んだ」
不満を隠そうともしない返答に溜息を吐いて通話を切る。あくまで頭目は自分だというのに勝手な輩が多すぎる。自我が強いわりに忠誠心は高いからなおタチが悪い。こういう手合いこそ意外と暴走すると手に負えないのだ。
「さて、と……」
黒騎士は円卓に意識を向ける。用意された席は十三。
空席は勝手に飛び出した竜騎士を含めて三つ。おとなしく座しているのは四。水晶玉が置かれているのが四。そして、黒騎士自身を除いた残りの一席には一人の青年とその相棒の青い小竜が括りつけられていた。
「畜生、何が目的だ」
「離せッ、このッ」
「元気なのはいいことだ。活力がなければ利用価値もない」
青年――本宮大輔と相棒――ブイモンの席に近寄った黒騎士は腰を落として、彼らに視線を合わせる。まるで子供に視線を合わせる大人のように。
「君達の席は特別だからね。単独では覚醒が望めないから確保させてもらった」
「何を言ってるんだ、お前は?」
訝し気な視線の奥で直感的に抱く危機感。それを確認したうえで、黒騎士は表情の機微が分かりづらい筈のその顔に悪趣味な喜色を張り付けた。
「――光と優しさ、どっちがいい?」
「あ!?」
「奇跡の代償の話だ。せめて選ばせてやろうと思って」
「お前ぇッ!!」
吠える青年を嘲笑いながら黒騎士は立ち上がる。意地の悪い遊びはここまで。相棒が望んだ大いなる計画のためなら鬼にも悪魔にでもなろう。
「さてと、そろそろ俺も仕事の支度をするか」
それこそ修羅の道しか用意しなかった相棒の姿にも。円卓に背を向ける頃には黒騎士の姿は存在せず、その位置にはスーツ姿の一人の男が代わりに立つ。
その男の名はカイト・アルベルト。小国の英雄にして、後に全人類の敵となる者。
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第一話「斯くて彼らは救済を始める」
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後書き
ただのトライじゃねえぞ。何度でも勝手な解釈を立ち上げて書き綴る
ド級の「ぼくのかんがえたさいきょうのデジモンアドベンチャーおよび02の続編」だ!
Q.……うん。で、要するに何?
A.これ の最後に繋がる感じの話の冒頭です
過去の企画で上げてた短編がちょうどなんかの物語の最終盤みたいな書き方していたので、それに繋がるような第一話を書いてみるかと思っただけです。
書いてみて改めて思いましたが、キャラの絡みを中心に書くような、TLで流れてくるような二次創作者とは完全に育った分野が違うんだなって痛感しました。解釈違いで石を投げられても仕方ねえって思ってます。イナゴよりタチ悪いや。
キャラと設定だけぶら下げて終わります。
・八神太一&アグモン
大学四年生で、国家公務員試験に合格し、外交官への進路を固める。オメガモンの器の片割れとして狙われる。
・石田ヤマト&ガブモン
オメガモンの器の片割れとして狙われる。
・本宮大輔&ブイモン
マグナモンの器として拉致される。拉致に至ったのは、他の究極体と違い、奇跡のデジメンタルが必要なため。
・ハックモン
円卓の座のラストピースを埋めるジエスモンの器として育てられていたが、反旗を翻したガンクゥモンの手で逃がされた。なお、ガンクゥモンは倒され、その力は水晶玉となって円卓に配置される。
・カイト・アルベルト
小国の内戦を終戦に導いて国の復興を主導した若き英雄。リュウダモンを連れている。
その正体は本来のカイト・アルベルトのパートナーだったアルファモンで、カイト自身はもう存在しない。本来のカイトの悲願を叶えるため、イグドラシルをかたる黒幕に従い、円卓にロイヤルナイツ或いはそのデータを集め、プロジェクトアーク(全世界のデジモンにそれぞれのパートナーの人間を取り込ませることで、パートナーの死がデジモンの死に直結するリスクを消す計画)を目論む。彼の仲間が襲撃をしているのは、ロイヤルナイツの資質がある者を覚醒させてその力を収集するため。
・デュークモン
ロイヤルナイツの一人にしてカイトの仲間の一人。血の気が多く暴走気味だが、根は真面目。勝手に大輔を人質とした交渉を買って出て、太一達を襲撃し、たまたまいたハックモンを蹴り飛ばした。カイトに怒られたので、多分適当に遊んで帰る。
ふーん、タイトルがトライだけどラスエボっぽい流れ……マジで太一達じゃねえか! 夏P(ナッピー)です。
いざデジアド系の二次創作を書こうとしても、人間同士の絡みにそんな食指が動かなくて育ってきた文化の違いを痛感する気持ちはわかる。というか、途中までコミュニティを創設した(如何にも光子郎っぽい)一つ下の後輩、かつての冒険で戦った終盤の四天王と、デジアドっぽい要素が散りばめられていたので、ははぁさてはデジアドオマージュした世界観なんだなーと思ったら本当に太一達だった。しかも究極体の力まで引き出させつつ進化の力を奪ってるのってアレンジ利かせたラスエボみたいな奴! さてはエオスモンが絡むのでは……ロイヤルナイツじゃねえか! triでなんか最後ブン投げられた憎しみを胸に秘めて参戦! 初っ端デュークモン、しかも拉致された大輔(とブイモン)のおかげで時空を超えた戦いを思い出してしまってダメだった。
ブイモン拉致ったのアルフォースの為かーと思ったらマグナモンだったんですね。そう考えるとブイモン族多いなロイヤルナイツ。ただのtriじゃねえぞド級のtri、Driだ! ウェルカムトゥネバラン。
一話にして黒幕速攻で明かされるスピード感が素敵。お前そーいやtriで無視されたもんなぁ!?
それでは今回はこの辺で感想とさせて頂きます。