今日もまた、長い長い夢を見る。
たくさんの向日葵。一面の黄色。
太陽に向かってキラキラと咲く。
背の高い茎の森。花房の影の下。
紛れるように走る。空を仰いで。
「やあ、やあ。なんて綺麗だろう」
視界を塗りたくる色。太陽の光。
青、緑、黄。鮮やかなパレット。
そんな光景。ありふれた夏の日。
「なのに、なのに。どうしてかな」
来た事があるような錯覚を抱く。
一人だったか。誰かと居たのか。
思い出せない、美しい筈の記憶。
花房が覆う道。同じ景色の迷路。
葉擦れの音。揺れる大輪の黄色。
そんな風景。ある夏の日の瞬間。
「誰かに見せてあげたかったんだ」
或いは、誰かの隣で見たかった。
けれど、それは誰とだったのか。
わからなくて、思い出せなくて。
ひとり泣いてしまいそうになる。
たくさんの向日葵。一面の金色。
終わらない夏の日。繰り返す夢。
「もし、この果てに辿り着けたら」
この夢も終わりを迎えるだろう。
その時は君に出会えるだろうか。
遥かへと続く道。碧に満ちる風。
祈りを胸に、向日葵の夢を往く。
短編っていうか詩の言葉通りだった! クラムボンじゃんこれ! 夏P(ナッピー)です。
いや絶対また何かしらで血を見るかと思いきやそんなことは無かった。これは失礼だったのでした。ヒマワリって聞いた時点で「あっ今度はサンフラウモンがなんか酷い目遭うんだ(確信」と思っていたのにそんなことは全然無かった。全行で文字揃えるのいいよな!
思えば毒と黒い雨に満たされた状態で始まった物語がここまで来るとは感慨もの。向日葵畑の光景は文字通り無限大なあああああ夢の跡、けれど何もない世の中では間違いなくない。そして見逃さない最後の碧に満ちる風の一文。ぎゃっはあ、これはぁ!(ワトソンしばらく探したのは内緒)
なんかもう8月1日を迎えた気分ですがこれにて感想とさせて頂きます。
ご挨拶と宣伝
お久しぶりの方も初めましての方もこんばんは。
組実(くみ)と申します。久しぶりの投稿です。
サロンにて連載していた拙作「The End of Prayers」の番外編です。
最早短編というより詩です。書きたくなったので。文字数揃えるの楽しい。
本当は去年の秋ごろに書いていたんですけどあまりに季節外れだったので温めておきました。それでもまだ向日葵の開花時期には早いですが……もういいかなって……。
さて、本編のエンプレ(略称)はサロン前身のNEXT掲示板からの連載の為、サロンでの投稿話数は一部ですが
現在イベント&通販にて書籍版1~4巻を頒布中。またPixivでも地味に連載投稿しています。(https://www.pixiv.net/novel/series/8014010)
是非ご覧いただければ幸いです!
よろしくお願いいたします。
通販は以下のページから。1、2巻と3、4巻で別ページになっております。
https://www.b2-online.jp/folio/21110700761/004/
https://www.b2-online.jp/folio/21110700761/003/
それではまたどこかで!
ご覧いただきありがとうございました!!