体が重たく違和感がある…これは…。
ドラクモンが出現する。
史香「ドラクモン!!」
ドラクモン「右肩だ、史香。」
右肩とは死霊デジモンを指す。
これは事実死霊の音が聞こえる私と彼らとの心理戦の戦いを書いた戯曲である。
死霊は右肩につく、私はそれらの音を聞き取りドラクモンと一緒に戦ってケリをつける。
勝利すれば右肩の死霊は何らかの音を立てて外れる、これは事実なのだ。
史香「…この異様な感じ。」
ドラクモンが邪眼を持った手の目の指をぱちんと鳴らす。
アイオブザナイトメアの赤い空間が出来上がる。
ドラクモン「はい? どうぞ?」
お決まりの掛け声から始まる。
史香「本性!」
右肩にはいつも、狙いを定めて本性を問いだ出す。
空間 傲…。
空間からは死霊が私に対して思ったことと属性が返ってくる。
史香「何デジモンだ?!」
右肩デジモンはいつだってバックアタックから始まる。
巨大な鳥の森が現れた。
いいや、土地として扱ってもよい鳥だと思われる。
史香「なに、あれ!」
「見たことないデジモン。」
Dアークを取り出して調べる。
正体 緑系統のケレスモン。
大きな生物の機体に乗るオリンポス12神、究極体。
デジタルワールド随一のスイーツと名高い果実が実る森『カルポスヒューレ』を背負った巨大怪鳥デジモン。岩石と豊かな土壌からなる体を持ち、ケレスモンが飛ぶ姿はまさに天空に浮ぶ島そのものである。ケレスモンの頭部には本体となる『ケレスモンメディウム』が座す。『ケレスモンメディウム』は戦闘力がほとんどなく滅多に単独で人前に現われることはないが、信用に値するものには稀に怪鳥をつれず姿を見せるという。性格は穏やかで慈愛の心に満ちており、空腹のデジモンには『カルポスヒューレ』の実を差し出し、ケガしたデジモンには回復するまで森にかくまってあげるという。しかし森と大地の恵みのありがたさを忘れ、いたずらに木々を傷つけ地を穢すものには一転して悪魔の森のごとき恐怖をもたらす。
ケレス ギリシャ神話の豊穣の神。
デーメーテールと同一視される。
ちなみにケーレスと呼ばれる場合は悪霊を意味することもある。
丁度私はその時、銀河鉄道999のエメラルダスについて調べていた。
グランドラクモンの絵を描いているのだが背景は何がいいか調べていたところだったのだ。
性質は傲…。
右肩デジモンのケレスモンが低く笑う。
相手はアイランドフリーフォールをかましてきた。
Dアークをかざしてドラクモンをグランドラクモンに進化させる。
グランドラクモンがフリーフォールを受け止めた。
史香「乗り手はずいぶんと機体をぞんざいに扱うんだな!」
相手の乗り手のメディウムはなんとケレスモンに乗っ取られていた。
メディウム …に貢いでもらっているくせに…。
史香「通常、何かしらの大きな機体に乗っている存在は精神も肉体も絶対に強い存在。」
「どこ行っても変わらない。」
「少なくとも私のグランドラクモンでさえ、私が彼に二枚舌を使ったら私も彼の命はないわ。」
「それに現実界でもそうだけど、何のリスクもなしに大きな機体に乗っていると思う?」
「何のリスクもなしにその人と踊れると思う?」
「その人の保護下にあると思う?」
「少なくとも私は精神を壊して一度死にかけたわ?」
「甘く見ないで頂戴!!」
カードを取り出してスラッシュする。
カード名 ドクロマーク。
グランドラクモン「乱れアイスアロー!!」
ドクロマークで猛毒を含んだ緑色の大量のアイスアローが放たれる。
右肩デジモンの怪鳥ケレスモンはドロドロに溶かされてはじけ飛んだ。
重い、崩れるような音が一瞬して右肩が離れた音がした。
私のグランドラクモンの髪の色は銀色をしており金髪ではない。
普通のグランドラクモンと違うところは私が彼に対して二枚舌を使ったら命はないことだ。
彼の下半身についている鮫のような口から出る二枚の舌は、私は自分に決して嘘をつくなという戒めなのだ。
グランドラクモンがドラクモンに退化する。
ドラクモン「嘘しか言えんのなら何も言うな、それが一番いい。」
史香「うん。」
灰色のデジタルフィールドが消える。 END