今日もあの子は泥だらけで帰ってきた。
ケラモンは玄関で少女を迎えると、彼女からランドセルを預かった。
少女はにこりと笑うと、
「むらさきちゃん、ただいま」
そう言った。
むらさきちゃんと呼ばれたケラモンは、彼女の背後をついて歩いた。
居間でテレビを観ていた少女の母親は、彼女の姿を横目で見ると、
「さっさと風呂に入って」
と素っ気なく言った。
少女はうん、と小さく言うと、脱衣所に入っていった。
ケラモンは少女が脱いだ服を洗濯機に入れた。
服には赤黒いシミが所々にある。
背面には縦長の切れ目がいくつもあった。
それは、学校で少女の後ろの席の生徒がカッターで服ごと少女を傷つけたものであった。
少女の服はどれもこれも同じようにシミや傷がある。
それは少女が毎日傷ついている証拠だった。
いじめ、と一言で片付けられる行い。
遊びと称して、少女は殴られ、蹴られ、傷つけられた。
ケラモンは風呂場の扉をトントンと叩いた。
はーいと声がして扉が開く。
体を泡でいっぱいにした少女が笑顔をみせた。
「むらさきちゃんも一緒に入る?」
ケラモンは頷くと風呂場に入った。
さり気なく彼女の怪我を確認する。
昨日は無かった傷が増えていた。
ケラモンは少女の背中をタオルでごしごしと洗った。
風呂から出た少女が服を着ると、ケラモンは救急箱を持って彼女の元へ行った。
慣れた手つきで薬を塗り、ガーゼを患部に押し当ててテープで固定する。
「ありがとう、むらさきちゃん」
そう言って少女は笑った。
その夜。
少女の両親が大声で罵りあっていた。
父親が暴れると、母親はヒステリックな叫び声をあげる。
物が壊れる音が酷く大きく聞こえた。
少女達は押し入れに隠れて、嵐が過ぎ去るのを待った。
ケラモンは少女を抱きしめると、手で彼女の耳を塞いだ。
少女は目を堅く閉じていた。
ナンデ…。
これがいつもの生活。
いつもの風景だった。
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現実世界とデジタルワールドが繋がり、交流が始まった頃、人間はデジモンにパートナーシップの提案をした。
人間とデジモンがパートナーを組み、お互いに助け合い理解を深める、そのような提案だった。
デジタルワールドを管理するイグドラシルはそれを良しとし、ロイヤルナイツに命じて、現実世界へ行くデジモンを集めさせた。
現実世界という未知の世界に多くのデジモンが興味を持ち、名乗りをあげた。
ケラモンもそのうちの一体だった。
ケラモンは、幼年期の頃から言葉を発することが出来なかった。
自分の思いを他のデジモンに伝えられず、時にはそれを馬鹿にされて生きてきた。
見下されて虐められるうちに、ケラモンはひとりぼっちになっていった。
ケラモンは現実世界に夢を抱いた。
新しい世界には自分の居場所が出来るかもしれない。
ニンゲンなら自分を受け入れてくれるかもしれない。
ひとりぼっちはもう嫌だ!
ケラモンは勇気を出して現実世界行きに立候補した。
人間とデジモンのパートナーシップ交流会は、ネット上に作られた空間で行われた。
集まった人間とデジモン達は、お互いにどう接すればいいか分からず、おどおどとしていた。
仲介人としてその場にいたロードナイトモンと人間代表の研究員は、何か交流のきっかけがないか考えていた。
その時だった。
「おじちゃんおっきくてかっこいいね!」
人集りの中から小さな女の子がガルダモンに近づいてそう言った。
ガルダモンは戸惑った。
「私が?…かっこいいかな?」
「うん!かっこいいよ!」
目を輝かせる女の子を見て、ガルダモンは嬉しそうに笑った。
ガルダモンは女の子をそっと両手で持ち上げると、肩に乗せた。
女の子の両親はおろおろしながら見守っている。
「わあ!たかい!」
「そうだろう?私は空も飛べるんだ」
ガルダモンは翼を広げて、ふわりと宙に浮かんだ。
「すごい!おそらをとんでる!」
ガルダモンは上空を少し飛ぶと、女の子を地面に降ろした。
女の子の両親が駆け寄って抱きしめた。
女の子は大きな瞳でガルダモンを見上げた。
「おじちゃん、わたしとおともだちになってくれる?」
女の子の言葉にデジモン達が騒ついた。
「パートナーの誘いだ!」
「あいつ、どうするだろう?」
ガルダモンは驚いた顔になった後、
「私でよければ喜んで!」
そうはっきりと言った。
「おとうさん、おかあさん、おじちゃんがおともだちになってくれるって!」
女の子が喜んでそう言うと、彼女の父親は
「その…娘で宜しいのでしょうか…?」
と困った顔で言った。
「私では駄目か?」
「いえいえ!そういうつもりでは…」
恐縮している父親を見て、ガルダモンはふむと少し考えた後に指を鳴らした。
すると、ガルダモンが光に包まれ、シルエットが小さくなっていく。
光が収まると、其処にはピンク色の小さな鳥、ピヨモンがいた。
「この姿ならいいだろうか?」
「おじちゃんがかわいくなった!」
女の子はピヨモンに抱きついた。
それを見た両親も頷いた。
「これから宜しく」
「宜しくお願いします」
女の子とピヨモンはゲートを通って現実世界へ向かった。
そのことがきっかけになり、デジモンと人間達はお互いにパートナーを探し始めた。
ケラモンも一生懸命探した。
しかし、他のデジモンが次々とパートナーを見つけて現実世界に旅立っていくなかで、ケラモンはパートナーを見つけられずにいた。
ケラモンにとって、会話でコミュニケーションをとることが出来ないということは大きなハンデとなっていた。
ヤッパリワタシナンテ…。
ケラモンはしょんぼりとしていた。
その時、少女と老夫婦がケラモンのところへ来た。
「こんにちは、デジモンさん」
少女がケラモンに声をかけた。
挨拶を返そうにもケラモンは喋れない。
右手を挙げて応答すると、少女はキョトンとした。
「あなたはお話し出来ないの?」
ケラモンは頷いた。
アア、マタダメダ。
ケラモンは俯いた。
だが、少女は笑顔で言った。
「あのね、私のパートナーになってくれるかな?」
パートナー。
確かに彼女はそう言った。
「ダメかな?」
そう言って少女は少し悲しそうな顔をした。
ケラモンは両手で必死にアピールした。
ワタシミタイナノヲエランデクレルナンテ!
ウレシイ!
それを見た老婆は少女に言った。
「どうやらこの子、パートナーになってくれるみたいだねえ」
その言葉を聞いた少女は、嬉しそうな顔でケラモンの手を握った。
「本当に?私のパートナーになってくれるの?」
ケラモンは大きく頷いた。
「嬉しい!これからよろしくね!」
こうしてケラモンは少女のパートナーになった。
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少女は祖父母と三人で暮らしていた。
家はとある田舎の小さな村にあった。
ケラモンは少女と毎日遊んだ。
天気のいい日は野山を駆け回り、雨の日は本を読んで過ごした。
祖母から料理を教わり、包丁も上手く扱えるようになった。
少女が美味しそうに自分の作った料理を食べるのを見て、ケラモンは喜んだ。
優しい祖父母と、パートナーの少女と。
皆んなで食卓を囲むのがとても楽しかった。
幸せであった。
あの日が来るまでは…。
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祖父が死に、祖母も病で入院し、少女は別居中だった両親と暮らすことになった。
二人の新しい住処は、ごみごみとした街にある古いアパートだった。
少女の両親は毎日酒を飲んでは騒いでいる、近所の嫌われ者だった。
何か気に食わないことがあると、少女を怒鳴りつけ、暴力を振るった。
少女は、初めは泣いたり叫んだりしていたが、最近は静かに耐えるようになった。
ケラモンは、両親の命ずるままに家事をすることしかできなかった。
学校でも、両親のことで同級生や教師から白い目で見られており、それがいじめになるのに時間はかからなかった。
ある日、身体中泥だらけで帰ってきた少女を見て、ケラモンは何があったのか心配した。
少女は泣きながら、同級生にいじめられたことを話した。
だが彼女の両親は、いじめられるお前が悪いと言って何もしなかった。
そうして、少女は毎日いじめられるのだった。
タスケテ…。
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その日は朝から雨が降っていた。
少女は骨が折れた傘をさして学校へ向かった。
だが、帰ってきた少女はずぶ濡れで、傘を持っていなかった。
ケラモンは少女を風呂へ入れ、タオルを用意した。
傘がない理由は察しがついていた。
どうせまた、彼女をいじめる奴らが隠したか捨てたかしたのだろう。
ケラモンは悔しかった。
自分が傍にいれば、少女を守ることができるのに。
いじめる者達を打ち負かすことができるのに。
でも少女はそれを望んでいなかった。
「むらさきちゃんはおうちで待っててね」
いつもそう言って出かけていくのだ。
ケラモンは家で彼女の無事を祈ることしか出来なかった。
次の日、少女は風邪をひいて布団の中で眠っていた。
彼女の両親は病院に連れて行こうとせず、そのまま放置していた。
ケラモンは家にあった風邪薬を彼女に飲ませた。
「薬は苦いな…」
少女はしかめっ面になった。
ケラモンは彼女の頭を撫でた。
両親はケラモンに食事を作らせていたが、少女にはパンを一つ与えるだけだった。
ケラモンは少女に美味しいものを食べさせてあげたかった。
その日の夜、少女の両親が寝ている間に、ケラモンは台所へ行った。
米櫃から米を一人前測って鍋に入れる。
それから水で米を軽く研ぐと、水とだしを分量を測って注ぐ。
鍋を火にかけて暫く様子を見て、ゆっくりとかき混ぜる。
弱火にして数十分程置き、卵を溶き入れて少し煮ると、温かい卵粥の完成だ。
一口食べて味を確認する。
美味しく出来たとケラモンは頷いた。
ケラモンは鍋を持ち上げると、少女の部屋へ向かった。
両親が起きないように気を付けながら部屋の扉を開ける。
「むらさきちゃん?」
部屋に入ると、少女は布団から体を起こした。
彼女はケラモンの持ってきた粥をじっと見つめている。
ケラモンはスプーンで粥を掬うと少女の口に運んだ。
少女はもぐもぐと味を噛み締めながら食べた。
「おいしい」
少女は笑顔で言った。
ケラモンは嬉しくなって、もう一口、スプーンを彼女の口に運ぼうとした。
その時。
「何をしてるんだい!」
少女の母親が部屋の入り口に立っていた。
「こいつに粥なんて食わせやがって!」
母親は、ケラモンの持っていた鍋を奪い取って床に叩きつけた。
殆ど手付かずの粥が床に飛び散る。
「あんたは私の食事だけ作っていればいいの!こいつに食わせる物なんて作らなくていい!」
そう言うと、母親は少女を殴った。
「あんたが元気のないふりをするからだよ!このガキ!」
もう一発殴ろうとする母親の腕に、ケラモンはしがみついた。
「ごめんなさい…ごめんなさい…」
少女は蹲って謝った。
それを見た母親は舌打ちをした。
「次に勝手なことをしたら、殴るだけじゃすまないからね。あんた達は私のおかげで住む家があること、忘れるんじゃないよ」
そう言って部屋を出る母親を、ケラモンは睨みつけた。
それから、蹲っている少女の傍へ行き、優しく抱きしめた。
「むらさきちゃんごめんね…」
少女の顔は、殴られて赤く腫れ上がっている。
ワタシノセイダ…。
ケラモンは涙を流した。
ーーー
ある日の早朝、物音でケラモンは目を覚ました。
少女を起こさないように気を付けて部屋の扉を少し開けた。
物音は台所から聞こえてきた。
ケラモンは台所を覗いた。
そこでは、父親が何かを探しているようであった。
「畜生あのクソ女!金目のモン全部持っていきやがった!」
どうやら皆が寝ている間に、少女の母親は出ていったらしかった。
父親はケラモンに気付いた。
「なんだよ、何見てやがんだよ」
ケラモンは後ずさった。
「その笑ってる顔がムカつくんだよテメエ!」
父親は拳を振り上げた。
しかし、
「お父さん?」
声がして、父親とケラモンは声のした方を見た。
見ると、少女が眠たげな目をこすりながら立っていた。
ケラモンは彼女を庇うように立ち塞がった。
父親は拳を降ろすと言った。
「いいか、俺が帰ってくるまで、絶対に家を出るんじゃねえぞ。誰かが来てもドアを開けるな。わかったか」
「うん」
父親は上着を羽織って家を出ていった。
少女とケラモン、二人きりの生活が始まった。
ーーー
最初のうちは楽しく過ごした。
家から嫌な奴がいなくなり、少女はずっと家に居る。
もう虐められる心配はない。
美味しいご飯を食べさせられる。
ケラモンはそれが嬉しかった。
二人で掃除や洗濯をし、体が鈍らないようにストレッチやヨガをした。
夜はテレビを見たり、遅くまで起きて遊んだ。
しかし、楽しい時間も長くは続かなかった。
食糧の備蓄という問題がでてきたからだ。
ケラモンは考えた。
今ある食糧だと、数週間は保つだろう。
だが、その後はどうする?
食べるものが無くなれば生きてはいけない。
それなら、食べ物を探しにいけばいい。
お店に行けば、野菜も肉も手に入る。
お金は無いが、盗んでしまえばいい。
ケラモンは決意をし、玄関の扉に手をかけた。
少女の為なら何だってする。
何だって出来る。
悪いことだって、あの子の為なら…。
ケラモンが扉を開けようとしたその時。
「むらさきちゃん?」
いつの間にかケラモンの背後にいた少女が、怯えた顔でケラモンを見た。
「いかないで!私のことおいてかないで!」
少女はケラモンに縋りついた。
「むらさきちゃんもお父さん達みたいに、私を嫌いになったの…?」
少女の言葉に、ケラモンは首を横に振った。
「一人はやだよ…怖いよ…お父さんもお母さんも帰ってこない…むらさきちゃんまでいなくなったら、私…」
少女は大粒の涙を零した。
ケラモンは少女を見て心が苦しくなった。
ヒトリボッチニシナイヨ。
ケラモンは扉に背を向けた。
ーーー
やがて食糧は尽き、毎日水で腹を満たすようになった。
少女は元気がなくなり、目は虚ろになっていった。
ケラモンはただ傍で彼女を見守っていた。
少女はケラモンをぎゅっと抱きしめた。
「むらさきちゃんはずっと一緒だよね…」
ケラモンは頷いて少女を抱きしめ返した。
「お腹空いたね…」
そう言って少女は横たわり、目を閉じた。
いつも静かな寝息が、今はもっと静かに聞こえる。
ケラモンは彼女の頬に触れた。
少女の顔は白く、頬は痩けている。
嫌な予感がして、ケラモンは彼女を揺さぶった。
だが少女は起きない。
ケラモンは必死になって彼女を起こそうとした。
しかし、頬を叩いても起きなかった。
何をしても反応がない。
このままでは少女は死んでしまう。
ケラモンは少女を抱えると、意を決して家を出た。
ーーー
アパートの外は曇り空だった。
家から出て左右を確認する。
どうすればいいかわからないが、誰かに少女の容態を診てもらわないと、とケラモンは思った。
ふと、隣の家の扉の奥から、何か物音と話し声が聞こえた。
ニンゲンガイル!
ケラモンは必死に扉を叩いた。
この扉の向こうにいるニンゲンがきっと少女を助けてくれる。
そう期待して、扉を叩いた。
扉が少し開いて、妙齢の女性が顔を出した。
ケラモンは喋れないながらも少女が命の危機にあることを伝えようとした。
しかし、女性はケラモン達を見て扉をばん、と閉めた。
ケラモンはもう一度扉を叩いた。
だが、扉はもう開かなかった。
それならと、今度はその隣の扉を叩く。
しかし、反応はない。
次の扉、それがだめなら隣の扉と、ケラモンは必死になった。
やがて、アパートの全ての扉を周ったが、誰もケラモン達に応えることはなかった。
ケラモンは少女を抱え、街を彷徨った。
扉を見つけては叩き、人が歩いていたら駆け寄った。
だが、扉は開かず、人々は逃げるように去っていった。
オネガイ、ダレカ…。
少女を抱えて歩いていると、コンビニを見つけた。
明るい照明と流行りの曲が流れている。
きっとここなら誰かがいる、助けてくれる。
そう願ってケラモンは店内へ入った。
「いらっしゃいませ…えっ!」
コンビニの店員はケラモンを見て驚いた。
そして、ケラモンが抱えている少女を見て顔色が変わった。
「店長!デジモンが女の子を!」
その声を聞いて、店長の男性が姿を現した。
「誘拐か!?警察に連絡を!」
ケラモンは二人の言っていることがよくわからず、ただ自分を敵だと思っているのはわかった。
「その子を離せ!」
店員はモップを構えると、ケラモンににじり寄った。
ケラモンは少女をそっと床に寝かせると、コンビニから逃げ出した。
ーーー
ケラモンは何処へ行くともなく、街を彷徨った。
思い出すのは楽しかった日々ではなく、辛く苦しい生活だった。
傷つく少女。
暴力を振るう両親。
いじめる子ども達
助けてくれない人々。
ドウシテ…。
ナゼ…。
ケラモンの内に降り積もった感情が、静かに滲み出る。
ヒドイ…。
ケラモンの意識に黒い何かが混ざっていく。
その何かがケラモンのデータを侵食していく。
「グオオオオオオオオオオ!!!」
生まれてから一度も声を出さなかった、喋ることが出来なかったケラモンが、初めて発した声。
それは咆哮だった。
全てを呪う狂気の言葉が、ケラモンの口から吐き出される。
そして、ケラモンの体は変化を始めていた。
イラナイ…。
イラナイ…。
アノコヲカナシマセルセカイハ…。
イラナイ。
ーーー
少女が目を開くと、そこは見知らぬ場所だった。
彼女は巨大な黒き翼を背に持つ女性に抱き抱えられていた。
少女はぼやけた視界の中で、その女性が微笑むのを見ていた。
女性は彼女の頭を優しく撫でた。
「おなかすいたな」
少女がそう言うと、女性は食べ物というにはおぞましい何かを取り出した。
しかし霞んでいる少女の瞳には、それはとても美味しそうなものに見えた。
少女は一口齧ると、ゆっくり味わって食べた。
「美味しい…」
そう言って少女は笑顔になった。
無数の黒い羽根がはらはらと空を舞っている。
憎しみを、呪いを、世界に撒き散らしている。
もういいんだよ。
地面に転がった何かの肉塊も、廃墟と化した風景も、何も知らなくていい。
一人と一体は幸せだった。
な、なんてことだ……こんなことに……どうも、夏P(ナッピー)です。
最初に人間の少女とパートナーの契りを交わしたガルダモン(ピヨモン)の姿は希望に満ちていたはずなのに、最後はこんな終焉を迎えてしまうとは。優しかったのであろう祖父母に対して両親が酷すぎましたが、学校すら酷すぎる……いや肌ごと着てる服にカッター喰らったら流石にイジメじゃスマンでしょう。あとケラモン料理できるのね。武装錬金の早坂姉妹を思い出させて頂いたので最後はハッピーエンドを期待していましたが、最後にはそれ以上のハラワタブチ撒けエンドを迎えてしまった。
最後にケラモンが進化したのはレディーデビモン? それともベルスターモンでしょうか。文字通りの意味で退廃的な〆を迎えてしまいましたが、ある意味でケラモンである以上こうなることも必然だったのか。いや最初にケラモンと示された時点でヤバい絶対ディアボロモンかアーマゲモンになって大変なことになると思ってましたがそれ以上にエラいことになってしまった。願わくば終わった世界の中でも彼らの幸せが続くように。
それではこの辺で感想とさせて頂きます。