1997年に存在が公表された電脳世界デジタルワールド──その始まりは1940年代、戦中戦後期における電子デジタル計算機器の開発に端を発するとされている。
デジタルワールドは誕生以来、現実世界におけるデジタル技術の進歩と共に急速な拡大と発展を続けてきたのだが、その歴史は決して平穏なものではなかった。
この世界の住民であるデジタルモンスター、略称デジモンはコンピュータウィルスを起源とする電子生命体であり、彼らもまた現実世界の生物と同じように進化と発展を繰り返していたが、当然その過程においては各個体、各種族ごとの利害により対立・抗争が起きる。
有名なものとしては、デジタルワールド黎明期における人型・獣型のデジモンに分かれての長期戦争と、その後に勃発した通称"反逆戦争"が挙げられるが、前者については"神"と称されたある一匹のデジモンの出現により呆気なく終結した。
そして、後に"ルーチェモン"と命名される彼の統治により、漸くデジタルワールドは太平の時代を迎える──魔神の掌上で偽りの平和を享受する時代が。
● あとがき
はじめまして、鰐梨と申します。
拙作をお読み頂きまことにありがとうございます。
ある推しデジモンへの愛を形にしたくて、拙い文章力ながらこの作品を書き始めました。
今回は導入のみでありますが、今後色んなデジモン達の交流や戦いの様子を書いていきたいと思いますので、どうか生暖かい目で見守って頂けたら幸いです。
なお、デジモン達の性格や口調、主要舞台となる古代デジタルワールド関連は公式情報の量が限られている(又は皆無)ため鰐梨独自の解釈が多分に含まれてしまうこともあると思いますのでご注意願います。
改めてまして、ここまで読んで頂いた皆様、ありがとうございました。
P.S. ちなみにタイトルにある"臥龍"は推しデジのモチーフになった歴史上の人物の渾名です。