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心とは、持つ者全てに与えられた如何様にもなりえるものである。 例えそれが光から生まれようと、闇より産声をあげようと…
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レオモン『…そろそろ時間だが、ガルルはまだ来ないのか?』
ナイトモン 『すまない、忘れ物をしたと言って戻ったきりだ。』
ワイズモン『…あのワンコには手を焼くよ、まったく。』
レオモン『ハッハッハ、まぁそう言うなワイズ。これを聞いたらまたガルルが怒るぞ?w』
スレイプモン『…時が迫っている。』
レオモン『すまないな、スレイプモン。ロイヤルナイツの仕事が忙しいのに、こうして待たせてしまって…。』
スレイプモン『なぁに、これも仕事の一環だ。気にしなくても良い、グラスランド領主レオモンよ。』
レオモン『ナイト、これを。』
レオモンはナイトモンへ鍵のような形をした物を預ける。
ナイトモン 『これは…。』
レオモン『グラスランドのアカシックレコードだ。ガルルが来たら、このゲートを抜けた後、それでこのエリアの記録と鍵を頼む。』
ナイトモン 『だがコレは領主しか…』
レオモン『お前になら託しても問題はない。それに、アリウスへ行ったグラスランドの皆が心配でな…一足先に行こうと思う。また成長期の子達が好き勝手してると後が大変だからな…。』
ワイズモン『…ふふ。領主は大変だな、レオ。』
レオモン『茶化してくれるなよ、ワイズ。皆が居てこそのグラスランドだからな。2人とも、ガルルを頼んだぞ。スレイプモン、迷惑かけてすまないがよろしく頼む。』
スレイプモン『うむ、任せておけ。』
レオモンはゲートをくぐり、姿を消した。
その後すぐにワイズモンが小声で呟く。
ワイズモン『行ったか、上手くやれよ…。』
ナイトモンは言葉を聞き取れなかったが何かを呟いた事に気付き聞き返す。
ナイトモン『どうした?ワイズ。』
ワイズモン『いや、何でもない。』
???『オーーーーーイ!!!』
そうこうしているうちにワーガルルモンが大声で手を振りながら走ってくる。
ワーガルルモン『ゴメン!待った!?』
ナイトモン『忘れ物は持ってきたのか?』
ワーガルルモン『おう!ほらコレ!』
ワーガルルモンはドッグタグを掲げ、首元にぶら下げる。
ワーガルルモン『コレ無いと首元が寂しくてなぁ!アハハ!!』
ワイズモン『…ふふ、飼い犬にはお似合いの首輪だな。』
ワーガルルモン『んだとコラァ!! 俺は犬じゃねぇ!!狼だって何回言えば分かんだワイズテメェ!!!』
ナイトモン『まぁまぁ、2人とも。』
ワーガルルモン『ナイトォ!俺が犬に見えるか? 狼だよな? 絶対狼だよな!? 紛れもなく狼だよな!?!?』
ワーガルルモンはつい尻尾を振りながらナイトモンへ質問をなげかける。
ワイズモン『ほう…これは興味深い。いつからナイトモンが飼い主になったのかな? 本には確か…犬は飼い主に尻尾を振ると記述があったのを思い出したぞ。』
ワーガルルモン『テメェ本ばっか読んでるくせに犬と狼の見分けもつかねーのかこの野郎!』
ワイズモン『そうだなぁ…【犬に例外有り、狼のフリをしている種もいる】と追記しておこう。』
ワーガルルモン『ああー!!!!!もう!!!』
スレイプモン『…賑やかなところすまないが…、そろそろ時間だ。ゲートを通ってアリウスへ。』
ナイトモン『すまない、迷惑をかけてしまった。』
ワーガルルモン『ぜってぇ後で吠え面かかせてやるぜワイズ!!』
ワイズモン『既に吠えてる君が言うセリフでは無いと思うがね。』
スレイプモン『さぁ、アリウスへ。』
3体がゲートをくぐろうとした瞬間の出来事だった。
続く。