この物語はフィクションである。というか、この世の大抵はフィクションである。捏造され、誇張され、都合の悪い部分は綺麗に覆う。それならば、上手な嘘に憑かれたいのが、アイドルファンというものである。
だが、それでもどうしても、愛故に、その嘘を抱いたままに、理想を追い求めつつ、全てを知ろうとする愚か者、理想を抱いたまま溺死する程に狂う者もいるのもまた事実である。さてさて、貴方はそれを笑えるのだろうか?
☆
きっかけは些細なことに過ぎなかった。四年前、入院中にたまたま出会った少女に布教された、ただそれだけのこと。その時は、どうでもよかった。アイドルなんてごまんといる。有象無象、下手な鉄砲数撃ちゃあたる。なんとか坂だのそう言うコンセプトだろうと冷めた目で見ていた。
そんなクソみたいな意識が変わったのは、曲からだった。サンがよく聞くという曲を聞かせてきた。その曲が引き金だった。新進気鋭の若手作詞家が手がけたというその歌詞は、拙く。だが、それ故に強くメッセージを届けようという想いに溢れていて。
『ボクを信じて。キミは何度だって、立ち上がれる、キミを信じる。ボクと信じて。シンクロしよう! リベンジ☆チャレンジ、ノックアウト!』
透き通ったような声でありながら、強く強く訴える少女達の声。決して世界の歌姫とか言われるアーティストほど上手い訳ではない。音痴な訳ではないが、クラスの上手い女子に多少毛が生えた程度と言えばそう言う評価も否定できないところだろう。なのに、なのに、その歌声は心の奥深くに刺さった。
だから、思わず聞いたのだ、サンに。この曲について。曲名は、「Hello Winner」。歌うは、当時まだ芸能界では無名に近いとも言える駆け出しのアイドル。大きな箱でのライブもなかなかない、マイナーな部類のB級ともいうグループ。その名前は、「D☆トランス」。
世界に色がつくように。僕のクソッタレな日常は一変した。中でも僕の目に焼き付いて離れなかったのは、絶対的エース。不動のセンター。美少女究極体・門家ユキ。彼女の清らかな、不純物が一切ないウィスパーボイスと、そして何よりも顔の良さに気づいてしまうともうどうしようもなかった。可愛い、オレの推し可愛い。ただそれだけだ。
☆
「だからさー、頼むよ、お菓子代は出すから」
両手を合わせ、拝むようにして言う。拝んでるのは推しの為、友人様なんて意識はほとほとないが、それは悟られないように。
「えーっ、俺だって、アイアイも写ってるから取っときたいんだぜ?」
サブローは渋る表情をする。そりゃまあそうだろう。コラボパッケージのお菓子の中身はやるから、パッケージは全部寄越せと言うんだから、同担じゃなくても、同じグループを推してたら気持ちはわかる……いや、わからない。こいつは所詮、「蝶Q10」や「@muse」、はたまたVの「ライブゴースト」「イチジヨジ」など、人気アイドルグループ複数追っかけの不埒者。D☆トランス一筋、ユキ単推しつつ、グループ自体を応援する意味で集合等にも予算を回す崇高な自分とは違う、近いようで遠い存在ではある。
だからこそ、コラボの時の保存用などの確保に要求して、通るはずだと踏んでいるのだ。足元を見られても困る、愛の重みが違う。
「わーったよ、集合もユキアイパケもやるよ。けど、クリアファイルのユキアイも取るってんなら、お菓子代にクリアファイル代の……そうだな、300円上乗せしろよな」
グッズのクリアファイル代としては、売り物なら500円程度は取られる。それに関して言えば、300円はむしろ温情をかけている、そのつもりだろう。だが、そうは言えない、サブローの場合その要求は、通らない。
「クリアファイルも当然もらうけど、追加はないでしょ。蝶の、さりなだっけ?あれのクリアカード普通に譲ったんだから」
何を言い出しているのか、この馬鹿は全く。道理が合わない。別のコンビニチェーンで蝶Q10のお菓子コラボの際にオマケを快く譲ったこちらに対して上乗せをふっかける厚かましさ。これだから、ふらふらしてる奴はと、多少の侮蔑の感情すら込み上げる。もちろん表には出さないが。
「はぁ? いやいや、それはキューがいらないだけじゃん! 今回のは俺も欲しい上でだぜ? 別だよ、せめて多少は色をつけるところでしょ、欲しいんなら」
サブローは引き下がらない。角野アイ推しと言う横で、蝶Qのなんとかさりなだの、@muのえめだのじゃらじゃらと浮気してる阿呆は本当厚かましい。ただでお菓子を食えるというのに。
とはいえ、コンビニ前で言い争っても迷惑なだけである、どこかで折れる必要はあるだろう。だが、要求全てを飲み込んでは今後ずっとつけ上がられる。だから強く出るべきだ。
「お菓子代+200円ね。そっちの欲しい部分を加味しても、こちらが必要ないにせよ、オマケを無償提供してるんだから。別の機会でもそっちの方が僕からオマケをもらうことの方が多いでしょ、これが妥当」
「ヶ……いや、しゃーねぇな、それで行こう」
多少苛々としたが、これ以上揉めても仕方ない。ここは自分が大人になって、小声で出かけた何かを無視してコンビニに入り、お目当てを手に入れることにした。
☆
「全くほんと、サブローの厚かましさにはイライラするよ、ユキのつつましさを見習って欲しいもんだねあれこそ」
帰宅後、さっそくコラボのチョコ菓子を噛み砕きながら、思わず愚痴る。結果、自分の分で3セット、サブロー分の1セットでひとまず集合とユキが写るパッケージとクリアファイルが保存用までは手に入った。そのこと自体はいい。
「今月は新曲のCDも出るしライブチケットも昼夜買わなきゃいけないし出費もかさむから少しでも費用抑えたいって言うのにねぇ。アイ推しだからって悪ぶる必要もないし、もっと他人を思いやって欲しいもんだよ」
グループ公式Twitterに何か新しい告知はないか、ユキ個人Twitterに何か日常についてのつぶやきはないか、スマホでも逐一見ているが改めてチェックしながら、チョコを貪る。同時に、D☆トランスのプレイリストを再生。いつものように進める。最初は「蹴ting! Shooting! Your Heart!!」の『狙い出してあげるから』のユキの声から作業を始めるのがいつもの日課だ。ユキと目が合う自分を幻想しながら--否、ユキも僕を見てくれてるだろうけど--各種番組情報、公式配信アーカイブ、ファンクラブコミュニティの書き込み、自分自身の追っかけブログの記事の作成など、やることはたくさんある。予算もそうだが、自分自身ですら足りない、時間も足りない。素晴らしいユキを追っかけるのに、満足できる程自分はまだまだ動けていない。歯痒いが、楽しくもあった。
「ん? あ、ユキも食べてるんだ」
新曲「Re:start」のAパートサビの部分あたりまで公式が出しているので、歌詞の書き出しをし、感想をしたためているところで、ユキの最新ツイートが目に飛び込んできた。コラボお菓子の話。推しが今自分の食べているチョコ菓子を食べている。推しと同じ物をほぼ同じ時間に食べている、それはとても嬉しい。ライブで同じ空間で感動を共有しているのと近しい感情だが、ふと気づく。
「この、『ちょっといい紅茶と一緒にティーブレイク♡』の紅茶ってどこのだろう? カップはこないだ市販のインスタントコーヒー飲んでた時と同じブランドだから、僕も使ってるけど……」
気になり出す。推しと完全に同じは無理でも、出来ることなら揃えたい。だから、この黒猫のマークのカップも買ったんだから。知りたい知りたい、ユキをもっと知りたい。
思考を切り替え、検索エンジンのタブを開きつつ、一回整理する。いい紅茶は、買ったのか、それとも差し入れか。どちらかと言えば、コーヒーやココアとかばかりで紅茶と一緒の写真はほとんど初めてだ。この感じは、差し入れの可能性が高いのではないか。
では、誰が? 運営関係者? グループ仲間? 仮にグループの仲間だとしても、悪戯好きで悪を自称するアイではなさそうだろう、よく物をユキにあげてるみたいではあるが。忍野ココは、あまあま妹キャラで公表プロフィールの嗜好的にも紅茶を送るなんてないだろう。じゃあ、野呂エミか、エミはアロマなど香りが好きと言っていて、ユキもよく話していたっけ。可能性が高そうだ。紅茶ではなくハーブティーの可能性もあるかも。ユキのツイートのリプライ欄にエミがいないか確認しつつ、エミのTwitterページに飛ぶ用意もする。
「は、キモいリプしてんじゃねぇよ、ユキに」
不届き者、思い上がった勘違いのファンですらない馬鹿どもをブロックしつつ、エミからのリプライはなかったので、エミのツイートを遡る。四日前にハーブティーの購入報告を発見。そこには「みんなにもお裾分けするかも!」の文字。ユキはいいね機能を使わないし、引用RTも基本的にしない為、これで正解と仮にする。写真に映るハーブティーのパッケージには、ティーポットの中で踊る葉っぱのマーク。良かった、これだけあればどこのものか特定できそうだ。さっそく、検索エンジンに入力して作業を進める。プレイリストも見計らったかのように、こういう時に最適な「インパクト〜紅キ狙イ〜」を流し出す。
『全速力で見つけ出したメッセージ〜紅く心広がる〜世界地図にはかき消されたシークレット〜ボク達で拾い上げよう〜』
キーワードを入力しネットの海にダイブする。ユキの飲んでるハーブティーを突き止める為に。
『走り出せ! ヒーローはいつも側にいる〜幸せのインパクト終わるワケにはいかない〜振り抜いて! ハートは胸に広がってる〜 思い出せない昨日掴み取りに往くんだ〜 熱く心ときめかせ』
ちょうど、歌も終わる頃、特定が済んだ。ブルックリンを拠点に2人のクリエイターが立ち上げたブランド「EIBON」のマークの紅茶であった。早速注文しつつ、ブログに挙げる特定の記事を書き出す。恐らくこれでは?と。出費はかさむが、一仕事終えた充実感に本腰を入れて執筆をする前に一息付けようと、インスターコーヒーを淹れに席を立つ。もちろん黒猫のマークのマグカップで。ちょうど次に流れる曲は、落ち着いたメロディラインの「i hope」だ。休憩にはもってこいだろう。
ふと、時計を見ると、20時01分。そろそろD☆トランスが出演するコーナーのある番組が始まっている。テレビもつけなくては。テレビのスイッチを入れて、部屋を出る。片手にはスマホ、台所に向かいがてらユキのツイートをチェック……
「は?」
TLのゴシップ雑誌のツイートが目に入る。『D☆トランス関係者謎の失踪続出? センターユキに秘密か?自称悪は、ガチ?アイの陰謀』……低俗な記事。炎上目的の、煽り。中身なんてどうせ根拠もない、ライターのセンスのない文章に過ぎないだろう。特にこのネット記事の出版社は前にもD☆トランスを天狗だの、根も歯もない噂を立てては、エミの皮肉かつクールな切り返しで恥をかかされていた記憶がある。スルーすればいいのにとマネージャーに怒られてたし、今後は触れないけど、正直嬉しかったなんてユキも握手会で言ってたエピソードは記憶に新しい。またしても、クソッタレなジャーナルか、と苛立ちがどうしても募る。
「どうせ記事にするなら、僕みたくファンのみんなが幸せになる記事にすればいいのに……こいつらは……」
腹が立つ。クソッタレな的外れの記事は、それでもファン以外の多くの目につく。こちらの記事は一部のファン、それこそ僕と同じようにディープなD☆トランスにはよく見られても、大きく広まることはない。界隈で騒がれるだけだ。一般に、変なイメージを植え付けるこんな記事を書いてる奴らを許したくない。ムカつくムカつく。こいつらにこそ、こいつら自身が書いてるような記事を書かれる側の気持ちを味わせてやりたい、そんな黒い感情が抑えきれない。
「あ〜ムカつく! こいつら、ライター名も記載しない会社名だけの匿名で好き勝手言いやがって! 特定できたら、ユキのグッズ特定なんか比べ物にならないぐらい詳細に、くっきりと、書いて晒しあげてやるのに!」
「できますよ?」
イライラとしつつ、湯を沸かす為のポットに手を取ろうとしたところで声がした。僕以外誰もいないはずのこの家に。高い少年のような声が。思わず振り返る、必要最低限の電気だけつけた薄暗い台所。誰もいないはずの僕の背後には、緋色の瞳の目玉がひとつ。
「〜〜っ!?」
「おっと、怖がらせてすみません。桜井久宏サマ。目玉ひとつでは、不気味ですよね?」
目玉はそう言うと、こちらに向けていた視線を逸らす。すると、その視線の先に割れ目のようなものができて、ひょっこり何かが出てきた。さっきからいったい何が起こっている?
「お初にお目にかかります。ワタクシはドラクモンと申します。この邪眼の持ち主にございます」
現れた異形の小さいソレは、浮いていた目玉を手に包みどこかへ消すと、佇まいを直してこちらに一礼をする。被っていた帽子を外し、質の良い衣服に包まれた胸元に当てる、その一礼は育ちの良い少年のようだが、恐ろしいのはその青白い手と大きく開いた口に仮面。現れた状況も含めてどう考えても化け物で。恐怖のあまり、言葉が出せない。
「失礼ながらずっと邪眼にて貴方様を観察しておりました。貴方様のその全てを知ろうとする探究心!知的好奇心を満たしつつも、愛する人を同じく愛す同胞に共有する姿勢! 全てがワタクシのご主人様の求めるモノと思い、見ておりました!貴方様なら、全てを暴く力を手に入れられるに違いない!そう思っておりました!」
固まって動けないこちらを気にすることなく、ドラクモンと名乗ったその小さな異形は身振り手振りで演説をしてくる。化け物の姿なのに、どう見ても知的な人の振る舞いで、恐怖心だけでなく興味を惹かれる不思議な感じが、更に動揺と困惑に繋がる。
「もちろん、貴方様が望めば、ですが! ワタクシのご主人様のお力により! 憎き悪徳記者達を懲らしめる力を手に入れてみませんか?」
そう言って、それは手を差し向けてくる。恐ろしく赤い爪の手のその中心には、先ほど見たのと同じ紅い瞳。ギョロりと動くそれは、落書きなどではなくまさしくそこにある。先ほど見た邪眼なのだろう、と気づくとまた一つ恐怖を抱くのだが、
「力が手に入る……?」
思わず口は聞き返していた。握手会で、見た一瞬の翳りからエミの対応について笑顔で言っていたユキが頭をよぎる。ユキに迷惑をかけた不届き者を懲らしめられるなら、話を聞いても、自然にそう思ったのかもしれない。自分でもわからないけど、恐怖だけでなく、逃げるのではなく、そいつを見た。見てしまった。
「えぇ、えぇ、えぇ!ご主人様はワタクシなんかとは違う偉大なお方。悪魔のごとき力を持ち、人々の望みを叶える偉大なお方! きっと久宏サマにも力を授けてくださいます!」
パァッと、目を輝かせんばかりにこちらに顔を近づけ熱弁する。先ほど、差し向けた手も握りしめ振り、いつの間にかかぶり直していた帽子を振り落とさんばかりに顔を振って。本当に子どもみたいに。不気味な異形のそれは、質の良い服を着ているヒトのそれも相まってか。愛嬌さえ感じさせ、少年のように高い声も有り、不気味さを和らげる。もっと話を聴こうかと、恐怖心すら打ち消して。
「話だけでも聞いてやっぱり断るってできるもの?」
そんな、場合によっては態度を一変させてしまうことすらあり得るかもしれないことを尋ねてしまう程度には気持ちがゆるんでいた。
「ご興味あり、ということですね! よかったー! 一瞬でも望んでいるなら儀式は成立です!『チェルニク チェルニカ、騒ぐな大人しく受け入れよ』」
ニンマリと大きく笑みを浮かべて、ドラクモンはこちらに右の掌を向けて呪文を唱える。その邪眼から発生した怪しい光を見た瞬間から、体が動かなくなった。
身体が動かないことに、恐怖心が再度高まるよりも前に、今度は左の掌から緑色の光が放たれ、意識が曖昧となっていく。いや、意識はある。あるけれど、夢心地というかあやふやで恐怖心も何もなくただ目の前の光景のみを認識していく。
「掌握完了。ご主人様、これが今回の眷属候補にございます!」
ドラクモンは、両腕をクロスさせてからそのまま両の手を地面に当てると、そこから魔法陣のようなものがいくつも現れていく。
「御苦労、ドラクモン」
それらがいっせいに紫に輝いたかと思うと、どこからか金木犀のような花の香りが漂いはじめる。次の瞬間、骸骨を模した先端部分の傘が地面からゆっくりと現れていく。それの持ち主は、雌山羊の骨の頭部を持った異形の貴婦人だった。ドラクモンは、片膝をつき、それを迎え入れる。
雌山羊の貴婦人が、指をパチンと鳴らすと、この場に似つかわしくない質のいい椅子が現れる。彼女はそれに腰掛けると、じとりとした目をこちらに向けてきた。品定めをするかのように強い視線を骸骨の眼窩の奥の光から感じる。
「これが『強欲』の罪のピースになりうる可能性があると何故思ったか、聞かせてもらえる?」
「いつもの情報提供者にございます。彼女の情報をもとにここ数週間観察しておりましたが、確かに“好きなもののことはなんでも知りたい”という知識欲に取り憑かれた部分には可能性を感じました、メフィスモン様!」
身振り手振りでドラクモンは雌山羊の頭蓋骨の貴婦人にアピールをする。商品説明をして売り込むショップの店員かのように、その商品が自分という事実にいくら薄ぼんやりとした思考でも身震いの一つでもする程度には恐怖心がちらつくが、身体は一切微動だにせず、ただただ目の前の光景を眺めるのみである。
「アレの差し金か、ならばそこそこは信用できるかね。この我をうまく自分のために利用してるきらいがあるが……まあよい、下手な鉄砲数撃ちゃ当たる、試してみる程度には価値があろう、これにも」
そう言うと、メフィスモンが手招きをする。こちらに来いというその意思に応じるかのように身体は勝手に動き、彼女の前に。
『首を垂れて蹲え平伏せよ』
その言葉を合図に、地に手をつけ、土下座の手前のように身体は動く。これから何が起こるかはわからないが、まず間違いなく望んでいない展開となることは間違いなく、それなのにどこか他人事のような視点となる不思議な意識のままであった。
「……君の執着の象徴の品物はあるかな? できれば、長く持って愛着があり、キミとその対象との接点もあるものが望ましい。その方がより形がうまく行くだろう」
メフィスモンの問いかけに、ピントの合わない恐怖心はそのままに、答え合わせの為の思考だけクリアになって考えさせられる。部屋に置いてきた、先程のPCでの作業の時にも机と腹の間に置いてPCクッションのように使っていた貝殻のクッション。初めて、手に入れたユキのサイン入りグッズ。本当は保護ビニールのまま取っておこうと思ったけれど、直筆の手紙で『大切に使ってくださいね♪』とあり、Twitterでユキ自身使っていた為、合わせて使ってかれこれ2年は経つか。それだろうと頭は答えを出す。
「ドラクモン、彼の部屋に行って、シェルモンの殻のような物を持って来なさい」
「はっ!」
こちらが口を開くでもなく、思考を読み取っているのであろう、メフィスモンの指示のもと、ドラクモンがすぐにそれを持って戻ってくる。ユキのサインの部分に皺がつくような力をかけていることに、薄ぼんやりとした意識の中で少し苛立ちを感じる。
「術中であっても感情が揺さぶられるか。なるほどな、確かな執着のようだ。いいね、素材として最適か」
ドラクモンから受け取ったそれをメフィスモンは、少しだけドラクモンよりはマシに、気持ち優しく掴んで僕の頭に押し付けてきた。ちょうど、殻長部分が天になるように、クッションの平な部分を僕の頭頂に。
「チェルニク チェルニカ 我を崇め讃えよ。チェルニク チェルニカ 古き姿を捨てふさわしき姿に生まれ変われ、主人たるメフィスモンの名のもとに」
その言葉とともに、バーコードのようなものが円を描きながら、複数現れ身体を囲う。それらが光り輝くと共に、シャワーを浴びる時の水滴のように身体中に圧力を感じる。シャワーの場合、それは流れ落ちていくのだが、そのまま身体の各部へと入り込んで包まれていくのが違う。元々薄ぼんやりとしていた意識が急速に薄れていく中で、頭を何かに食われるかのような感触と共に、ユキの笑顔と歌声だけか薄れる意識の中で最後までクッキリとしていた。
☆
「ふむ、パブリモンか。思った以上にまんまな姿になったものだね。彼のお望みにも叶っているかな」
「成熟期…! 当たりですかね、ご主人様! で、であれば、ご、ご褒美を……」
暗闇の中、誰かの笑顔の眩さを塗りつぶしたかのような、暗闇の中で声がする。こちらを見ている視線を感じる。自分のことを話しているのだろう。成熟期、パブリモン。自分のことだ。そうだ、自分は、メフィスモン様の名の下に、秘匿されし情報を暴き、大罪の席へと至らんとする、彼女に罪のフレームを形作る手伝いをせんと働く手駒。データ種の突然変異型……、使命が頭にインストールされていく。インストール?何を言ってる?それが元々僕だっただろう。
「記憶が中途半端に残ってる君はそうだろうね、戻りたいってことだ、私の眷属のその姿を否定して」
「い、いえ、あ、いや、この姿もき、きらいではありませんが、元の姿にもなり、ニンゲンとしても暮らせる二足の草鞋を履いた存在として、ですね? メフィスモン様のために……」
完全なる覚醒を前にして、傍にいる二人は勝手な会話を続けている。何故か、主人たるメフィスモンの言葉よりも、ドラクモンの言葉が心によく響く。『ニンゲンとして』、人間として?
「まあ、今回の褒美で君を元の姿になれるぐらいにはしてあげてもいいけれど……でも、君はもう完全に元の人間にはなれないだろうってことには気づいてるよね? 褒美として、少しずつ人としての振る舞い、服の着方、習慣なんかを取り戻す度に君がズレているの」
「そ、それでもいい…んです! 他の奴らが同じ目に遭おうと、ボクは、ボクは、元の姿でもう一度! 歩きたい、かつての名前を思い出したい! 罠にはめて、素晴らしきご主人様の眷属を増やすこと自体に喜びを感じ始めてるドラクモンでもあるだ、で、でしょうけど、それでも」
「君もそういう執着や、他を蹴落とす性質なら、成熟期になれたと思うんだけど、まあいいか。使い魔としてよくやってくれてるし、彼がうまく起動して、しっかり働いてくれたなら、そうだね、かつての名を名乗ることと、姿ぐらいあげてもいいよ」
「あ、あり、ありがたき幸せ!」
会話が途切れたところで、手足が接続されたような感覚を覚える。今までどこにもない暗闇だった身体の感覚が浮かび上がってくる。ダボダボの袖と何か、いや、貝殻に覆われた頭部、それが自分。パブリモン。少しずつ意識がクッキリとして覚醒に近づいていく。そんなところだった、以前より、鋭くなった聴覚が、会話に潰されていたメロディを拾ったのは。
『不機嫌な空を舞って嫌な予感はらってさあ今キミに飛び込もう!』
D☆トランスの記念すべきファーストソング「Bitter-Fly」。まだアイが加わる前の、ほんとのほんとの最初の、僕の知らない頃のユ、ユキたちの曲。そう、ユキ。ユキ、ユキ、ユキ!!!
そうだ、僕はユキを、ユキたちをバカにするマスゴミに鉄槌を、その力を得……たかったけど、こんな形で? ドラクモンのようにいいように利用され、あれが魔王になる為の、経験値集めの為に服従して? なんで? ふざけるな、え? 覚醒は近い、もう止まらない、だけれども、僕の心はおかしくなりそうだった。
デジタルモンスターパブリモンとしての知識、メフィスモンに植え付けられた忠誠の思考、それらが僕の人間時代の記憶、思考を上書きしようとする、いや、していた。今日、言い争った友達の顔も名前ももう思い出せない。それどころか、自分の名前すらあやふやで、Q. 誰だ僕は、Q? 問いかけのクエスチョンと共に、キューという単語しか出てこないしそれしかしっくりこない。
唯一残ったのは、いや、上書きで隅に追いやられる直前に復元できたのは、門家ユキのことだけだ。人間だったのは確かだけど、アイドル・ユキが好きなどこにでもいる誰かの成れの果てのパブリモン。
メフィスモンへと忠誠を誓えと身体は訴えてくるが、心と思考はNOを突きつける。ユキのことすら忘れかけるようなこんな姿に誰がした?到底許されることではない。その結論と共に、僕の意識は完全に浮上する。その時だった。メフィスモンのとはまた違う、女の声がしたのは。
「あ〜らら、主のお気に入りのブロガーをこんな姿にしちゃってくれて。どうしてくれるのかしら」
ちょうど目を開くと、驚く小悪魔と、先程までとは打って変わって爛々と眼窩から炎を吹き出し怒りの感情を見せる雌山羊の頭蓋骨、それらの真上で、黒いもやのような形で空間が侵食されていた。その中心には、真紅の魔本が一冊開かれている。
「アッピンの紅い本……!しかも自我持ち! バアルモンXか! しくじったなドラクモン! 貴様、こんな厄ネタ付きを俺に紹介したのか!!」
先ほどまでの貴婦人たる振る舞いはどこへやら、血相(読めないけど)を変えて、椅子から飛び降りたメフィスモンは、ドラクモンの首を握り潰さんとばかりに強く掴んで持ち上げる。あまりの速さに抵抗もできずにそれだけで意識を取られる哀れな小悪魔が瞳に映る。
「あらあら、『色欲』な振る舞い、いや、魔王の振る舞い、なのかしら? そのメッキが剥がれてしまって品がないわよメフィスモン」
「黙れ! そもそも魔王に至らんとするが為とはいえ、この姿を我は気に入っていない!通過点として仕方なく受け入れているだけだ!貴様の前でまでそれらしく振る舞う必要などあるまい!付属品が!」
顎を大きく開いて、元々剥き出しの歯を震わせ、吠えるメフィスモン。敵意を剥き出しのそれに、パブリモンとしての思考回路と、自分からユキを奪おうとした奴の敵を知りたいキューとしての精神が、答えを照らし合わせる。
バアルモンXのアッピンの紅い本に何故ここまで感情を露わにする?それは、自分のような存在をかき集めて魔王を目指すメフィスモンにとって、手に入れる魔王の席さえ定まっていないメフィスモンにとって、『暴食』の席への招待状を持っているかのようで、この世で最も関わり合いを持ちたくない、嫌いな存在だと、パブリモンとしての自分が教えてくる。
「キャーキャー喚かなくても、主は“今は”ここにいないから安心しなさいな、山羊畜生。それより、そのパブリモン、貴方の手で死にかけてる子よりもくっきりと人間としての記憶残ってる失敗作だから、私にもらえるかしら?」
「チ、ちく、ぐ、が、……な、な、に?」
アッピンの紅い本に吠えようとしかけたところで、やめたメフィスモンが首を曲げて、こちらを睨んでくる。メフィスモンの駒のパブリモンとして身体がひれ伏そうとするよりも先に睨み返す。ユキを僕から奪おうとしたのだから。
「ぐ、ぬっ……はぁ、……貴様、私の術式を阻害したのか?」
メフィスモンはこちらの視線などどうでも良いという風に、興味をこちらに一切向けず、本性を曝け出す前の貴婦人たる振る舞いでアッピンの紅い本に向き直る。パブリモンとしての本能はそれに安心をする。完全体と成熟期、それは、この主従関係の呪いだけでなく、絶対の差だから。
「何もしてないわよ。その子の書くブログ記事、主が好きだからブックマークしててただけ。せっかくだから、もらえない? そしたら、見逃してあげるわよ今回は」
「……このドラクモンはまだ使えるが、それは暴走しかねない。よかろう、貴様らにくれてやる」
メフィスモンが傘を振ると、本能にあった服従の呪いが消え失せる。敵意しか残らないが、攻撃はしない。それだけ世代の差は絶対だから。
「貴様の主人によく伝えておけ! 『強欲』か『憤怒』かはたまた貴様の『暴食』か、魔王の席を必ず私は手に入れる。それまでせいぜい生きているんだな、と」
必ず殺してやる。そう、雌山羊は言い残すと、現れた時と同じように数多の魔法陣を展開し、それに飲まれるように小悪魔と共に消えていった。残されたのは魔本と、異形と化した自分だけだ。
「えーっと、『アッピンの紅い本』さん? 僕を直してくれます?」
とりあえず、メフィスモンよりは話せると信じて僕は話しかけるしかなかった。主人が僕のブログのファンという彼女(?)に。
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三 探Q!ユキ推しリサーチ☆
更新停止のお知らせ
お知らせ関係
20XX/10/31 19:31 👁🗨 ⇔
ニューシングル「Re:start」、発売されましたね!
フルでの歌詞の感想も書きたかったんですが、一身上の都合でしばらく休止致します。
ユキのファンを辞めたとかじゃなくて、リアルでちょっとゴタゴタがありまして……
いや、歌詞とか視聴の前情報のなかったカップリング曲、「Trick “S”treet」とか発売日に合わせてきたかって、おどろおどろしくてよかったこととか詳細に書きたいんですけど。ちょっと今下手に書き出すと暴走しちゃうというか、止められなくなりそうなので…
必ず戻りますので、また更新し出したらよろしくお願いします。Qでした!(=ω=.)ノシ
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「Qさん、なにかあったのかな〜残念だなぁ彼のユキ情報好きだったんだけど」
自身の栞から人間世界のインターネットページを閲覧する主人のその声に、アッピンの紅い本は、無言を貫く。そのQを自分の使いっ走りにしている事実を主人には伝えない。伝える気もない。何も事件は起きていないとするのだから。
「ねぇ、ミネルヴァ、キミ何か知らない?」
知ってるも何も、今も連絡を取り合い、自分の為に調査をさせつつ、少しでもメフィスモンXの呪いが解ける用サポートする、ギブアンドテイクな関係を築いているのだが、言わない。全ては主人の為に。主人に心穏やかに、世界を気ままに楽しんでもらうことが我が望みなのだから。
「知ってるとすれば、ブログに書いてる通り、いずれ“戻る”だろうってことかしら。私にもわからないことはあるわよ、アル」
主人に努めていつもの通り返事を返しつつ、ミネルヴァ=アッピンの紅い本は、主人の気にかける、Qの今を思い浮かべる。メフィスモンの罪の蓄えの為の行動のような、他者を貶め、その魂を変質させることがないよう導き、彼女の為に今、彼は、お気に入りの曲を再生しながら、情報を集めに行ったはず。いずれは元に戻れるようにと、紅い本の知りうる可能性に彼が辿り着くよう促しつつ、一方でアル=バアルモンの為になる情報を集めさせている。
「ところでそろそろMスタジオにD☆トランス出るんじゃない?」
それはそれとして、Qのもたらす情報として、D☆トランスについて、大好きなアルへ助言できるのも楽しかった。良い拾い物をしたなと、ミネルヴァは思う。Mスタジオの出演自体は既知のものだが、ミネルヴァ自身はよく忘れるので、Qにリマインドしてもらえて助かっているのだった……。
★
「Qさん大丈夫かなぁ……」
ユキの私物の特定をしていたキモい奴のブログが停止したというのに、それを気にかけるユキはやはり天使のようだ。気にかける価値もない有象無象の中の、粗大ゴミだというのに、ファンとして認めているのだ。素晴らしい。
「そんな奴気にしなくていいじゃん? 気持ち悪いぐらい特定してたし〜」
でも、彼女に抱きつきながら、率直な自分の気持ちを告げる。ユキの良い香りを堪能しつつ、ユキに気持ち悪い視線や悪意を向ける奴はみんな消えれば良いのに、なんてドス黒い感情もちらつく。まあ、でも、戻ってくるとか書いてるが、他の奴らみたいに、あの骨頭の餌食になったなら、二度とその名を見ることもないだろう。
「も〜、アイったら! Qさんギリギリのラインは守ってくれてたもん。大事なファンだよ。そんなに悪く言わないでよ、ダメだよ〜」
天使の笑顔が向けられる。この笑顔の為に、自分は、人の姿を取ってここにいるのだから、その幸せを享受しつつ、いつものように、自分は自分だと彼女に告げるのだ。
「しししっ、だってウチ悪だもん」
終
どうも、今回は企画へのご参加ありがとうございます。企画発案者のユキサーンです。
割と最近のデジモンであるパブリモンへのデジモン化ということですが、まさかジャーナリストとかイタズラ好きの小僧とかではなくドルオタの子をそうするとは、その切り口がそもそも面白いですね。デジモン化の触媒となったものも主人公ことデジモン化の対象であるQ君が過去に手に入れていたグッズですし、斬新。
Q君をデジモン化……というかメフィスモンXの眷属化させようとしてた元人間ドラクモンの存在も良いアクセントで、言葉遣いのバグり具合といいもう完全に元には戻れないのがひしひし伝わっててよき。
出てくるキャラクターもそれぞれ個性的で、記憶に新しいバアルモンX抗体の”アッピンの赤い本”が自我をもった設定を活かしてたり、全体的に鮮度の高いお話だという印象でした。とりあえず後で色々問い詰めないといけない事はさておいて、面白かったです。
それでは簡易的にはなりますが、今回の感想はここまでにしようと思います。
重ね重ね、今回は企画へのご参加ありがとうございました。
後書き兼言い訳をさせてもらおうか。
ゴスゲにパブリモンが登場した時点で、パブリモンになるオタクは書きたいとは思っていた。
それを拾い上げ、簡易的な起承転結を考え出したのは10/28(金)だ。
バアルモンXの自我あるアッピンの紅い本設定を使いたいから混ぜよう思ってからのスタートだった。
元々パブリモンに人間を変えるのは、メフィスモン(通常種)で考えてたのを、じゃあ、メフィスモンもX抗体にしたれってなって、10/30(日)には、登場シーンまでは書いてたんだ。
「推しの子」という漫画のアニメ化を記念して、アイドルオタクにしてたのは土曜日には描いてたんだ。
『推し活一万弱』告知のイラスト等と若干被ったのは完璧な事故だったんだ。10/31(月)までに完成させなかった俺が悪いんだがな。
まあこれ一万字超えてるんですけどね!
ということで、ハロウィンの企画主、これが俺のデジモン化じゃ!久宏(Q)は元に戻る気満々だがな!
以下作品説明というか裏設定というか、キャラについてとかです。
桜井久宏(Q)
あだ名とHNが、ひさひろの久からとってキュー(Q)
なんかちょうど、やらかしてた、某デジモンと無関係ではない声優さんを意識しつつ、Qって名前にしたかったのでこうなりました。
イイ奴じゃ決してない、サブローくんもたまに引いてるぐらい本性は結構自分勝手だが、ユキに恥じないようにって思いはあるから、まあ善性? 愛に狂ってるだけなので、ユキ推しになる前の方が善良な一般市民だった可能性もあるパブリモンです。
いや、いいですね、推しからもらったアイテムが変化した頭部ですよ。ただそれだけ。
門家ユキ
サンというただQと入院時知り合った少女が彼女のファンでその接点からQを狂気に走らせた訳だが、サンとの悲しい別れとかあってのめり込んだのかもしれん。知らんけど。
とまあ、全ての元凶の美少女究極体、それがもんかユキなのである。
彼女に狂う奴が多すぎる。そんな魔性の女ですが、本人はマジでいい子でお願いします。ユキが悪い子な訳ないだろ!
双子の隠し子もいないからな!
まあ主人公を転生させるきっかけ的な意味ではアレだけどなガハハ。
美少女究極体だけど、デジモンではないです、普通に。
角野アイ
過度の愛。ユキにどハマりの、『ワルダモン』です。
D☆トランスの追加メンバーとして、人間としてアイの側にまできた女。Qよりもタチが悪いです。なんなら、ゴシップ誌の取り上げてるD☆トランス関係の黒い噂とか全部こいつが関わってるし、ドラクモンにQの欲望とか流したのもこいつ。
悪い。関わりたくない。
ドラクモン
元はいいとこのお坊ちゃんで子どもな元人間です。
Qに使われた術式は、ドラクモンのより強固に記憶消去するようになってた(はず)なのに、ユキ愛で破られましたが、彼の時はまだメッフィーが未熟だったのもあり、不完全。
Qと違いあだ名すら覚えていられなかったが、それでも人間に戻りたいと思い、他者を生贄に捧げて自分と同じ境遇を増やしつつ、今の服装など、人間要素を取り戻そうとしていった……けど、魂はどんどん汚れて、元人間という自覚はあれどどうしようもなくドラクモンです。もう詰んでます。
メフィスモンX
七大魔王の席に座ろうと頑張る、TS悪魔ちゃん。雌の姿になったのは不本意。身体に合わせた喋り方をしてるのも本当は嫌だが、不安定で変に獣のように粗暴な言葉遣いになるのも嫌なので、品のあるような振る舞いをする感じの子なので、私、我、俺と一人称がブレる。
色欲の罪を取る気はないが、七大魔王になれるなら、最悪受け入れる気はある。
自分より安定してるし暴食になりやすそうなのでバアルモンXマジで嫌い。だから、さっさとQ見限って帰った。
帰ってベッドでジタバタしてる、可愛いかもしれない。
外道ではある。
バアルモンX
アルくん。結構呑気。ユキ推し、普通のユキ推し。アイやQと一緒にしてはいけない。毎週Mスタジオ見てる。ハンターとかに襲われて死ぬ前に一言言い残すとしても、明日MスタジオにD☆トランス出るからもう一日生きたいとか抜かすタイプだけど、純粋な青年が絶望していく様に下卑た快感とかは抱かない。アッピンの紅い本のミネルヴァとは普通に仲がいい。
野呂エミ
普通に人間です。
D☆トランス初期三人の一人。最近事務所もアイとユキのコンビ売りしてるのにちょっとモヤモヤするけど、その分ココとのコンビ売りでちょっと嬉しい気もする、お姉さん系キャラ、なのかもしれない。
忍野ココ
D☆トランス初期三人の一人。あまあま妹キャラだが、実は腹黒。でもアイより悪くない。アイに憧れて悪ぶりたいところもあったりする、のかもしれない。エミよりもユキにお姉さん的になってほしい気もする程度には彼女もユキに魅了されてる、のかもしれない。知らんけど。
D☆トランス楽曲
・「Hello Winner」
アイドル新時代的にこれだけは今話題の赤い映画の曲とか意識した歌詞かも
・「蹴ting! Shooting! Your Heart!!」
日本一の喧嘩番長してそうな曲かも
・「Re:start」
どこから来たんですかねぇこのタイトル(棒読み)
・「インパクト〜紅キ狙イ〜」
シリーズの二作目ぐらいのOPに使われてそうかも
・「i hope」
夜のビル郡にキャラが流れていくようなイメージなのかも
・「Bitter-Fly」
D☆トランス知らなくてもカラオケのランキングとかで見かけてそうかも
・「Trick “S”treet」
どこから来たんですかねこのタイトルpart2(棒読み)
改めて並べると、ハローウィーナーはまだしも思ったより遊んでて草生えますね
ここまで読んでくださりありがとうございます
さて、ネタにしたんだから、まずはこの二曲から聴きに行くか…