んー?
ふーちゃん一体何を持っているのかなぁ?
娘が後ろから取り出したものは…。
アルゴモン幼年期。
母親は絶叫した。
あなたー!!
娘が殺されるー!!
はいけい、どくしゃのみなさま。
おかーさんとおとーさんはえらばれしこどもだったそうです。
あなたあぁぁぁぁぁぁぁ!!
お母さんは駆け出して行ってしまった。
アルゴモン幼年期はふよふよとその場を漂っている。
ふとアルゴモン幼年期は体を起こすとふーちゃんの肩に手を置いて向こうの部屋に行くように促した。
…みーちゃんって呼んでいい?
ふーちゃんがアルゴモン幼年期、みーちゃんとともにその部屋から去ると。
テレビから突然大きな刃先が現れて額面につかえて止まった。
オメガモンのグレイソードだった。
もちろんテレビには盛大な大穴が開いて壊れた。
…ちっ…逃がしたか…!!
みーちゃんはすまーとふぉんでてとりすをしていたらいっこだけちがうめだまのついたぶろっくがあったのでさわってみたらそれがふりむいてげんじつせかいにりあらいずしました。
おとなりのお部屋変…。
アルゴモン幼年期はふーちゃんの肩に手を置いてそちらに行くのを阻止した。
ふーちゃんは部屋でみーちゃんの触手をつかんでぶんぶん回したりした。
みーちゃんはさんざんふーちゃんに振り回された後もふんわりと空中を漂っていた。
みーちゃんはふーちゃんがうとうとしている間にふらっと姿を消してお風呂場から洗面器を持ってきてスマートフォンにかぶせた。
みーちゃんは起きたふーちゃんに対して触手をつかっておいでおいでをした。
ふーちゃんは逆さになった洗面器に耳を澄ませた。
いない!! いない!! このスマートフォンには何もいないぞ!!
おまけに画面が真っ白だ!!
確かにこの辺にいるんだ!!
マグナモン、お前、しばらく平和な日々を過ごしているうちに勘が鈍ったんじゃないだろうな!!
オメガモン、お前こそ仕留め損ねたくせによくそんなこと言える!!
なまくらはお前の方だ!!
なんだと!!
みーちゃんは画面から見えないように洗面器のふたを開けた。
ふーちゃん「ばー。」
オメガモン「…。」
マグナモン「…。」
オメガモン「…一言聞きたい、そちらにデジモンはいないか?」
でじもーん?
いるよ、まっててー。
ふーちゃんはスライムをもってきてスマートフォンに垂らした。
あはは、これでじもーん!!
あらふしぎ、スマートフォンの画面通り越してスライムが入ってゆく。
オメガモンとマグナモンは頭からもろにスライムをひっかぶる羽目となった。
オメガモン「…いないらしい。」
マグナモン「…うむ…。」
二人はスライムだらけになってその場から引き揚げた。
…いなくなっちゃった。
みーちゃんはふーちゃんの肩をつかんで父親のパソコンの傍まで連れて行った。
みーちゃんがパソコンの画面に触手を伸ばすとパスワードを壊して外した。
みーちゃんがカタカタとパソコンを操作している。
テトリスの画面にするとふーちゃんを呼んだ。
てとりすー!!
ブロックが降ってくる。
ふーちゃんはテトリスをし始めた。
しばらくは同じブロックが降ってきたが色の違うブロックが二つあった。
白、ピンク。
へんなのー消えない…こうしちゃえ!!
ふーちゃんはテトリスのブロックを色の違うブロックの上に積み上げた。
ネット内。
上から降ってくるブロックから必死で対抗しているデジモンが2体。
ロードナイトモン「これをやっている人間、ただじゃ置かんぞ!!」
オメガモン「ぬううううう!!」
みーちゃんは向こうで肘をつきながら父親のベッドの上で雑誌を悠々と見ていた。
ふーちゃんは大きなテトリスの棒を先端にしてピンクのブロックの上に積み上げた。
ロードナイトモンの上にブロックが積みあがった。
ロードナイトモン「スパイラルマスカレード!!」
ピンク色のブロックの上のブロックが四方八方に飛び散る。
オメガモン「間違いない!」
「何者かが確実にアルゴモンの逃亡を助けている!!」
オメガモンの上にずっしりとブロックが積みあがっている。
ロードナイトモン「とんだ醜態だなオメガモン。」
オメガモン「半分はブロックをどこへ飛ばすか考えずに飛ばしたお前のせいだ。」
オメガモンは恨めしげに言った。
あーきちゃった!!
ブロックが画面でいっぱいになったころ、ふーちゃんはテトリスの画面を消した。
みーちゃんは雑誌をぱたんと閉じた。
みーちゃんは浮遊しながらふーちゃんの肩に触手を置いて向こうに行くように促した。
みーちゃんは紙に何か書いている。
かえる。
ふーちゃんはそれを受け取った。
帰っちゃうの?
ふーちゃんのポケットが光り輝いて不思議な機械が出てきた。
みーちゃんは黙っている。
機械の中にするっと入っていった。
いっしょ。
機械にそう映った。
十年後…。
同じ機械を持ってた子がクラスに何人かいたの…。
その子たち皆行方不明になっていて、警察やお母さんたちが必死で探している。
みーちゃんは機械の中からそちらには行くなと言った。
どうしてかって聞いてみたけど答えてくれなかった。
その子たち無事、見つかった。
皆、デジモンを持っていたこと全て忘れた状態で…。 END